暑い夏には、喉越しの良いおそばは食べやすいので食べる機会も増えることでしょう。夏には冷たいお蕎麦を楽しみ、年末には「年越しそば」を味わうのが一般的ですね。
おそばは昔から日本人に親しまれてきた料理ですが、その種類や作り方には多くのバリエーションがあります。つゆや薬味を変えたり、具や天ぷらなどを添えるなどすればまた違った味も楽しめますよね。本文では、おそばの種類や選び方について詳しく書いていますので自分好みのそばを見つけてくださいね!
蕎麦の歴史と種類
そばはそば粉を使った麺で、「そば切り」や「日本そば」とも呼ばれます。そば粉は「そば」という植物から取れ、厳しい環境でも育つため、救荒作物として利用されてきました。江戸時代初期には、そば粉を練って食べる「そばがき」から、現代のように切って食べる「そば切り」へと進化したと言われています。江戸時代中期には、そば切り専門の屋台が登場し、江戸で広まりました。
そばの実には殻が付いた「玄そば」と、殻を取り除いた「丸抜き」があります。この丸抜きを挽いてそば粉を作り、そばにしますが、そば粉だけでは切れやすいため、小麦粉やふのり、卵、やまいもなどを混ぜて作ることもあります。そば粉の種類や配合、打ち方によって、色や香り、味が異なります。生麺や乾麺など、さまざまな種類があります。
更科そば
胚乳部分のみを挽いた白い粉を使ったそば。ほのかな香りと甘味があり、喉越しが良いのが特徴です。
いなかそば
甘皮ごと挽いた全層粉を使ったそば。色が黒く、そば本来の香りが強いのが特徴です。
十割そば
そば粉だけで作ったそば。コシがあり、そばの香りと風味が強いです。以前旅行で初めて食べた時とってもコシがあったのを思い出しました!
二八そば
小麦粉2割、そば粉8割で作ったそば。そばの値段が16文だったことから、この名が付いたと言われています。
変わりそば
更科粉に様々な素材を練り込んだそば。季節ごとの趣を楽しめます。
茶そば
そば粉に抹茶を練り込んだそば。抹茶の風味と色合いが楽しめます。
寒ざらしそば
冬の厳寒期に乾燥させたそばの実を使ったそば。甘味が増します。
韃靼そば
ルチンが豊富な「苦そば」。全粒粉で作られます。
そばの旬と特産地
そばの旬は、新そばの時期です。一般的に秋に収穫されたそばの実を使いますが、夏型のそばもあって、これらは「夏新そば」と呼ばれます。
そばの生産量が最も多いのは北海道で、全国シェアの半分近くを占めます。特に幌加内町は日本最大級の生産地です。次いで長野県や茨城県が有名です。場所によって新そばを楽しめる時期は異なりますが、北海道では8月下旬から、九州や沖縄では1月下旬まで楽しめます。
そばの選び方&食べ方
そばの風味と食感を楽しむためには、「ひきたて、うちたて、茹でたて」の三たてが重要です。これを満たす蕎麦屋で食べるのが理想です。おそばの種類や食べ方は個人の好みによりますが、以下のような食べ方が代表的です。
おそばの薬味についてこちらに書いていますので宜しければお読みください。
もりそば(蒸籠そば)
そば本来の風味を楽しめます。
ざるそば
刻み海苔が載っているのが一般的です。
かけそば
温かい汁をかけたそばです。
他にもそば粉を使ったクレープ、ガレットも美味しいですね!
おそばを美味しく食べたい!そばの種類と選び方・旬の時期や美味しく食べる方法まとめ
江戸時代には、そば通や武士は「もり」、町人は「かけ」、農民は「うどん」と言われていたそうです。地域ごとにも様々なそばの食べ方がありますよね!瓦にのせて提供される瓦そばなどもあってその奥深さは語り尽くせません。昼は立ち食いで「かけそば」、夜は蕎麦屋で「もりそば」を楽しむなど、様々な楽しみ方がありますのでお気に入りのおそば屋さんやご家庭で美味しく食べたいですね!